3.癌にサメ軟骨はどのように働きかけるのですか?
サメ軟骨は腫瘍が成長する時に必要な栄養を送る血管の生成を抑制することで癌を撲滅しよう
とします。

―― 腫瘍が増殖するのに必要な血液と栄養の補給を阻止することで、腫瘍を餓死させる効果
があるので。ハーバードのフォークマン博士は、毛細血管網ができあがる時(血管形成といわれ
る過程)が癌状の重い腫瘍の成長にとって鍵となる局面であるといっております。
組織に新生血管がない(もともとの血管以外という意味で)成長段階では、腫瘍の大きさは
1〜2mm(鉛筆の先の大きさ)程度です。
腫瘍はそれらに対して毛管引力するようなものを生みだし、ひとたび癌が新生血管を発達させ
循環器系につないでしまえば、癌は爆発的な成長のできる栄養源を得てしまいます。
つまりそれは、全身に転移するということです。
癌は益々血管を発達させ、益々攻撃的になります。
しかし、癌誘発毛細血管床はこわれやすく、壊れるので常々復元させています。

しかし、それらを支える血管は弱く、この弱い連鎖を攻撃するのは道理に叶っています。
この新しいメカニズムはantiangiiogenesis(新生血管成長抑制)と呼ばれています。
癌の栄養源を絶ち、身体の他への経路を遮断して癌を死に絶えさせます。
MITのランガー氏とリー氏は動物の軟骨が自然な新生血管形成抑制物質であることを発見しました。
これらの化合物はプロテインであることを発見し、牛や他の動物の軟骨よりサメの軟骨は1,000倍多く
集ることができ、サメの軟骨が新生血管成長抑制物質としてかなり有効に働きかける理に叶った
軟骨だと判りました。

(『サメは癌にかからない』の第2章参照。『サメはまだ癌にかからない』の第1章を参照。)